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【ゴミ屋敷・個人間借金】特殊な負債や劣悪な物件を相続放棄で切り離す手順

こんなお悩みはありませんか?

「実家がゴミ屋敷で、近所に申し訳ない。業者を入れて片付けようと思っているが清掃費用が100万円以上かかると言われた。相続放棄しようか迷っている」

「亡くなった父の友人から借金の督促が来ている。生活費を貸したとのこと。父の預金が少しあるので、この友人についてだけでも返済してあげようかと思っている」

ゴミ屋敷・個人間借金など、通常の相続では想定しにくい「特殊な負債・物件」を抱えているケースでは、対応を一歩間違えると大きな損害を被ることがあります。

この記事では、こうした特殊なケース別に、相続放棄で対処できる場合とできない場合、そして正しい手順を弁護士が解説します。

📋 この記事でわかること

ゴミ屋敷を相続放棄する手順と、片付けで単純承認になる罠

個人間借金・連帯保証人の債務への対処法

取り立てが来た時にやってはいけないこと

ゴミ屋敷の相続放棄:片付けの前に放棄を判断する

ゴミ屋敷を相続した場合、清掃・廃棄・修繕に多額の費用がかかることがあります。清掃業者の見積もりが数十万〜100万円以上になるケースも珍しくありません。こうした場合、相続放棄は有効な選択肢になります。

相続放棄で切り離せること

✅ 相続放棄することで免れるもの

清掃・廃棄・原状回復費用の負担

固定資産税の支払い義務(相続放棄完了後)

近隣からの損害賠償リスク(管理義務がなくなるため)

借金などその他のマイナス財産

放棄前に「片付ける」と相続放棄できなくなる場合がある

ゴミ屋敷の場合に最も多いトラブルが、「大家や近隣に迷惑をかけたくない」「早く解決したい」という善意から、放棄前に物を片付けたり処分してしまうことです。

❌ やってしまいがちな単純承認リスク行為

ゴミ屋敷の家財道具・電化製品などを処分する

業者に頼んで清掃・廃棄をする

貴金属・現金などを持ち出す

被相続人の預貯金から清掃費用を支払う

これらは「相続財産の処分」とみなされ、単純承認(すべてを相続)したとみなされる可能性があります(民法921条)。ゴミ屋敷であっても、まず相続放棄の手続きを完了させてから、その後の対応を考えるのが基本です。

放棄後の保存義務にも注意

相続放棄が完了しても、放棄の時点で物件を「現に占有していた」場合は、次の相続人または相続財産清算人に引き渡すまで保存義務が残ります(民法940条)。他方、遠方に住んでいて物件に一切関与していなかった場合には物件について占有がなく保存義務は生じません。詳しくは実家を相続放棄しても管理責任は残る?の解説記事をご参照ください。

個人間借金・連帯保証債務への対処

個人間の借金(知人・親族からの借り入れ)

個人間の借金は信用情報機関に登録されないため、借金の存在を把握しにくいのが特徴です。被相続人の死後に、貸主から突然連絡が来ることもあります。

個人間の借金も原則として相続人が引き継ぎます。相続放棄によって免れることができますが、貸主が感情的に請求をやめない場合もあります。相続放棄が完了したら受理通知書・受理証明書を提示して返済義務がないことを説明します。

⚠️知人・親族からの借り入れの注意点

被相続人の死後に、知人・親族から「実は被相続人に入院費として100万円を貸していたんだ」などと言われることがあります。しかし、相続放棄をするのであれば、知人・親族からの請求であっても支払う必要はありません。また、知人・親族についてだけ、被相続人のプラスの遺産の中から一部分でも返済すると、それは単純承認となり相続放棄をすることができなくなってしまいます。

連帯保証債務が含まれる場合

被相続人が誰かの連帯保証人になっていた場合、主債務者が返済できなくなれば、相続人がその保証債務を負うことになります。連帯保証債務もマイナスの相続財産であり、相続放棄によって免れることができます。

ただし、相続放棄をするか否かは検討が必要です。主債務者に資力があり支払いの可能性が高く、被相続人の相続財産がプラスで相続のメリットが大きい場合には相続放棄は選択しないことになります。

特殊なケースほど、弁護士への早期相談が重要

ゴミ屋敷・個人間借金などの特殊なケースは、判断を誤ると次のようなリスクが生じます。

良かれと思って清掃費用を払ってゴミを廃棄したら単純承認が成立して借金も引き継ぐことになった

被相続人の友人からの借金を申し訳なく思い遺産から一部返済したため、単純承認とみなされた

これらのケースは、全体として相続財産がマイナスの状況を前提としていますが、借金を上回るプラスの財産があれば相続することも選択肢となります。まず弁護士に状況を伝えて、最善の方針を確認することが最も重要です。

まとめ

ゴミ屋敷

相続放棄で清掃費用・固定資産税(相続放棄完了後)・保存義務から逃れられる

片付け・処分をすると単純承認になるリスクがある

手を付けずに3か月以内に相続放棄を完了させることが優先

個人間借金・連帯保証

知人・親族からの借金を申し訳ない気持ちから遺産から返済すると単純承認になる

連帯保証債務も相続放棄の対象となる

特殊なケースこそ、早めのご相談を

ゴミ屋敷・個人間借金の対応を間違うと単純承認になります。
「放棄すべきか否か」を弁護士がアドバイスします。
初回相談無料・全国対応・来所不要です。

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