2024.11.21更新
交通事故【主婦 14級9号が認定され約300万円の賠償金を獲得した事案】
■被害者
女性 兼業主婦(パート)
■事故の概要
信号待ちのため停車していたところ,後方から進行してきた車両に追突された
4台の玉突き事故の前から2台目
■お怪我などの概要
頚椎捻挫,腰椎捻挫
■獲得した賠償金(示談金)の内容
解決時:約300万円
■主張・立証などのポイント
今回は4台の玉突き事故の事案で依頼者は前から2台目に乗車していました。
依頼者の車両の修理額は60万円弱となっており,依頼者の身体への負荷が大きさが推測されました。
事故後,依頼者は,頚部と腰部などに痛みを感じ,救急搬送されました。
骨折はありませんでしたが,その後も痛みが続いたため地元の整形外科へリハビリ通院を行いました。
事故から約半年間通院を継続したものの頚部と腰部に痛みが残存したため,必要な検査などについてアドバイスしたうえで症状固定にし,後遺障害申請をすることにしました。
後遺障害は,自賠責の調査事務所が,事故状況,治療の経過,画像所見,後遺障害診断書の内容などから審査することになります。
そのため後遺障害診断書の記載内容は非常に重要になります。
同じ自覚症状でも,誤って記載されたり誤解を与える表現であったりすることにより非該当になってしまう可能性があります。
また同じ症状が残存していても,症状固定までに必要な検査をしなかったことが非該当の原因と考えられる場合もあります。
そこで当事務所では,後遺障害診断書に記載された傷病名,自覚症状,画像所見,神経学的所見などが正確に記載されているか,また必要な検査をしたかを,後遺障害の申請前にチェック・アドバイスしています。
本件でも自覚症状の記載内容や記載されている検査の確認を行い,自賠責保険へ被害者請求の方法で申請をしました。
その結果,頚部及び腰部について局部に神経症状を残すものとして,それぞれ14級9号(併合14級)が認定されました。
※14級が複数あっても,等級は繰り上がりません。
後遺障害申請をしてから等級認定の結果が出るまでの期間は,通常1か月半から2か月程度です。
調査事務所から追加の資料提出の要請などがあるとさらに長い期間がかかります。
14級が認定されると,自賠責保険金として75万円が振り込まれます。
この75万円は賠償金の一部として扱われるので,賠償金の総額から75万円を除いた残額について,加害者側の任意保険会社と交渉をすることになります。
後遺障害が認定されると,後遺障害慰謝料と逸失利益を賠償金に計上することができます。非該当の場合にはこれらを計上することはできません。
逸失利益は,後遺障害が残存したことにより収入が減少したことを理由とする損害です。
逸失利益は,被害者の年収を基礎に計算をするので,通常は,給与所得者については源泉徴収票,個人事業主については確定申告書を根拠とします。
主婦についても逸失利益を請求することができますが,主婦の年収は,毎年公表される賃金センサスを利用します。
令和4年の賃金センサスによれば年収は394万3500円となります。
14級が認定された場合には,後遺障害慰謝料と逸失利益とが計上されることにより非該当の場合に比べ100万円から150万円程度増額することが多いため,
後遺障害が認定されるか否かは非常に大きな違いとなります。
依頼者はパートをしていましたが,兼業主婦として主婦の休業損害も認められ,全体的に弁護士基準に準じた金額で交渉を進めことができ,自賠責保険金を含め合計約300万円で示談することとなりました。
今回の依頼者は,無事に後遺障害が認定されましたが,後遺障害診断書が作成されたからといって,常に後遺障害が認定される訳ではありません。
症状の推移に一貫性がなかったり,自覚症状に常時性がないような場合には,非該当の可能性が高くなってしまいます。
そのため,当事務所は,過去の経験をもとに,適正な後遺障害認定がなされるようサポートを行っています。
当事務所は,初回無料法律相談を行っておりますので,ぜひご利用下さい。
近時,所沢市,狭山市,入間市,川越市からのご相談も増えております。
立川市以外の地域にも対応しておりますので,お気軽にお問合せください。
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